皆さんこんにちは。ナマケネコ(@neko_namake)です。
今回は映画『ラストエンペラー』(1987年)をご紹介します。
清朝最後の皇帝と呼ばれた愛新覚羅溥儀の人生を綴った物語です。
波乱万丈な人生を生きた溥儀とは一体どのような人物であったのか。
この記事を読んで興味が湧いたら是非ご覧になって下さい。
ネタバレはしていませんから安心して最後まで読んで下さいね。
ラストエンペラー

- ジャンル:歴史
- 受賞:第60回アカデミー賞:作品賞・監督賞・脚色賞・撮影賞・作曲賞・美術賞・衣装デザイン賞・音響賞・編集賞 / 第45回ゴールデン・グローブ賞:作品賞・監督賞・脚本賞・音楽賞 / 第42回英国アカデミー賞:作品賞・衣装デザイン賞・メイクアップ賞 / 他多数受賞
- 原作:愛新覚羅溥儀『我が半生』(1964年)
- 監督:ベルナルド・ベルトルッチ
- 脚本:ベルナルド・ベルトルッチ / マーク・ペプロー
- 出演:ジョン・ローン / ジョアン・チェン / ピーター・オトゥール / 坂本龍一
- 上映時間:163分(劇場公開版) / 219分(オリジナル全長版)
- 公開年:1987年
あらすじ
原作は溥儀の自伝と家庭教師だったジョンストンの著書
原作の1つは溥儀の自伝である『我が半生』です。
時代の奔流にのまれ激動の人生を歩んだ最後の皇帝である溥儀の自伝は、本当の歴史を知る上でとても重要な作品となっています。
一般人として生きている以上知ることが出来なかったであろう当時の皇帝の暮らしについてリアリティを持って書かれており、歴史好きでなくとも一度は読んでおくべき傑作となっています。
もう1つの原作であるR.F.ジョンストン『紫禁城の黄昏』はこの時代の溥儀に関わる出来事を客観的に描写した歴史的資料です。
溥儀も家庭教師であるジョンストンには心を許していたと言われており、信憑性が非常に高い第一級資料であるという事も加味すれば、必読の一冊だと思います。
興味がある方はどちらかだけでもチェックしてみて下さいね。
感想
1900年代前半から第二次世界大戦前後までの中国の近代史を知るには打って付けの映画だと思います。
私はあまりこの時代の中国の出来事には詳しくありません。
年代や固有名詞を少し知っているレベルの知識しかなかったのですが、それでも見ていくうちに溥儀が置かれている状況やその時の諸外国との関係性などが、何となくですが分かるようになりました。
歴史に詳しくなくても大丈夫
ストーリーは基本的に1950年頃の収容所での取り調べと溥儀の回想を交互に繰り返していきます。
そのおかげで断片的な出来事を基に物語を進めても違和感がなくスムーズに話が理解出来るようになっています。
そういった映画の作り方も相まって中国近代史の入門・必須な映画だと言えると思います。
歴史に詳しくなくても楽しめる映画ですね。
溥儀は主役であって主役ではない
この映画の面白い所は、映画の主役である溥儀を中心に話は進んでいくのですが、語られる歴史の主役は溥儀ではないという構造にあると思います。
紫禁城の外と内ではまるで違う世界のようで、何も知らない溥儀を余所目に歴史は転換点を迎えていきます。
自分のあずかり知らぬところで歴史が動いていくというのは、私のような庶民ならいざ知らず、皇帝であった溥儀までそうであったというのは驚くべき事柄だと思います。
そう考えると少し溥儀が可哀相に思えてきます。
果たして溥儀は自分の人生を生きることが出来たと言えるのでしょうか。
絶対的な権力の象徴であった皇帝がただの一市民になっていく過程を、史実をアレンジしながら巧みな構成で描いた名作だと思います。
まとめ
ラストエンペラーと呼ばれた清朝最後の皇帝である愛新覚羅溥儀の激動の人生を描いた歴史映画です。
目まぐるしく変化する時代の移り変わりに翻弄される皇帝溥儀をジョン・ローンが好演しています。
中国の近代史を知るのにとてもオススメの作品ですから、是非1度ご覧になって下さいね。
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