スパイ、サスペンス、ファンタジー!
ちょっぴりお色気もあるわヨ
皆さんこんにちは。ナマケネコ(@neko_namake)です。
今回は映画『ミクロの決死圏』(1966年)をご紹介します。
人体をミクロ化して治療のために体内に入り込んでいくというSF映画です。
亡命してきた要人が襲われるという東西スパイ映画の様な導入から始まり、次々に起こる不測の事態は疑心暗鬼と絡めてサスペンス要素として機能しています。
さらに体内の描写はまるでファンタジーのようで、これらの様々な要素が魅力的な映画に仕立て上げています。
ジェームズ・キャメロン製作でリメイクされるという話もありますので、この記事で気になったら是非映画を見てみて下さいね。
ネタバレはしていませんから安心して最後まで読んで下さい。
ミクロの決死圏
あらすじ
物質をミクロ化する技術が中々進まないアメリカに、最新のミクロ化技術を開発した東側の科学者が亡命してくる。しかしそれを良しとしない東側のスパイにより科学者は瀕死の重傷を負わされてしまう。助けるためには体内に入り込み内部から治療するしか方法はなかった。しかしミクロ化技術が進んでいないアメリカではミクロ化は1時間が限度であった。タイムリミットを迎えるとたちまち元の大きさに戻ってしまうという。果たして1時間というタイムリミットの中、科学者を治療し無事に体外に脱出出来るのか。
ノベライズはアイザック・アシモフ
ロボット工学三原則で有名なアイザック・アシモフがノベライズをしています。
劇中の科学的根拠の乏しいところなどにアシモフなりの説明がしてあるので、映画を見て気になった部分がある方は是非読んでみて下さい。
多くの方が気になるラストにもアシモフの補足がされています。
オリジナルの続編も出ています。
まさにサイエンス・フィクション
この時代のSF映画は本当に素晴らしいですね。
CGがないので特撮で工夫してSF感を演出しているのは見事だと思います。
特にミクロ化していく過程で、謎の光線ビビビと一発! ではなくて、しっかり段階を踏んで徐々に小さくしていくのは、まさにサイエンス・フィクションだなぁと思いました。
現実的かどうかではなくて、物語内であたかも必要であるかのように演出されていればいいんです。
それがサイエンス・フィクションですからね。
そこを楽しむのがSF映画の醍醐味みたいなところもありますからね。
ファンタジックな体内表現
体内の表現も良かったです。
確かに今見るとビニールなどの小道具で表現しているところもありますから全体的にチープな感じはあるのですが、CGがない時代になんとか表現しようとしているのは素敵だと思います。
写実的ではなくファンタジックに描いているので体内の構造的に正しいのかな? という場面はありましたが、それもまた一興です。
体内なのにまるで宇宙空間を旅しているような映像に人体の神秘さを垣間見ることが出来ます。
見せ方を工夫してサイエンス・フィクションを表現しようとしている意欲的な作品です。
サスペンス要素で緊張感も
少し進むたびに問題が起こり中々目的地に着かないので、1時間というタイムリミットもあり緊張感があります。
しかもチーム内に裏切り者のスパイがいるかもしれないという密室サスペンスもあり、最後まで飽きさせないように工夫しているのも見事です。
ハプニングを人為的なものだと疑わせることによって、映画的なご都合主義に理由付けが出来るので上手いなぁと思いました。
このハプニングはスパイがやったかもしれないと思うと、ストーリーに緊張感を持たせるための演出だとしても納得出来ますからね。
ラストは「あれはどうなったの?」と誰もが思うような終わり方ですけど、終盤の一気に駆け抜けていくような展開のおかげで爽快感もあります。
あとは紅一点のラクエル・ウェルチが綺麗でスタイルが良くて凄かったですね。
是非一度ご覧になって欲しい映画です。
まとめ
1966年の映画ですがそのアイディアはその後の作品に影響を与えていると思います。
ジェームズ・キャメロンが製作で、監督はローランド・エメリッヒでリメイクの企画が進行中とのことです。
医療とCGが発達した現代でどのようにリメイクされるのか楽しみです。
原題の「Fantastic Voyage」の通り「幻想的な航海」が楽しめる名作ですよ。
特撮の部分を楽しむのヨ
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