ホラーがメインじゃないよ
皆さんこんにちは。ナマケネコ(@neko_namake)です。
今回は映画『デビルズ・バックボーン』(2001年)をご紹介します。
1930年代のスペイン内戦中の孤児院が舞台のホラー映画です。
と言うよりホラー要素があるサスペンスドラマという方が正しいかもしれません。
ストーリーの重要な場面で少年の幽霊が出てくるというだけなので、
ホラーが苦手な方でも楽しめると思います。
気になったら是非見てみて下さい。
ネタバレはしていませんから最後まで安心して読んで下さいね。
デビルズ・バックボーン
あらすじ
1930年代の終わりごろ、スペイン内戦中に親を亡くした少年カルロスは、人里はなれた孤児院サンタ・ルチアに連れて来られた。不発弾が半分埋まったまま放置されているなど、職員や周りの孤児たちも何やら秘密がありそうな様子。ある時カルロスが少年の幽霊を目撃したことから物語が動き出す。
悲しい物語
名前からしてホラー感が強そうですがこれはホラーじゃないです。
ホラーを期待して見ていたので若干肩透かしを食らったのですが意外に面白かったです。
簡単に言えば少年たちが明日を生きるために現実と向き合っていくお話で、
戦争の悲哀をホラー要素を絡めつつ切なげに描いています。
タイトルの「デビルズ・バックボーン(悪魔の背骨)」というのは二分脊椎症で生まれてきた胎児の背骨の事を指すらしいです。
劇中でもこのデビルズ・バックボーンの胎児のラム酒漬けが出てきますが、
そこでこれは悪魔というファンタジーではなく現実だというような話があります。
現実的な作品と受け取ってもらいたかったのかも
つまりそれをタイトルに使用しているという事は、
これは現実を描いた作品なんだ、
という事を示しているのではないでしょうか。
視聴者に向けてなのか劇中の少年たちの境遇に対してなのかは分かりませんが、
そういったニュアンスが含まれている様な気がします。
少年の幽霊が出てくるなどファンタジックに描いていますが、
劇中の出来事のような事は多かれ少なかれ実際にあったのだという事を示したかったのだと思います。
若干のホラー要素はありますが、
美しく叙情的な映像と内戦中の孤児院の悲哀が入り混じった静かで寂しい映画です。
鑑賞後に少年たちのその後に思いを馳せてしまうような、そんな映画でした。
まとめ
名前やあらすじで損をしているような気がする映画ですね。
少しでもホラー要素があるとダメというレベルじゃないなら、
ホラーが苦手な方でも楽しめると思いますので、
少しでも気になったなら是非見てほしいです。
ギレルモ・デル・トロが監督した作品には、
この映画と同じスペイン内戦を舞台にした『パンズ・ラビリンス』もありますから、
見比べてみると面白いかもしれません。
見比べたら違いに驚くわヨ
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